RE: 日本の家電メーカーが出す商品はなぜ”もっさい”のか

Wa-ren さんのブログに面白い問題提起があった。

なぜ、”もっさい”かの以下の理由について、同意する。

なぜか。大手家電メーカーは大変大きな企業体なので、マスのなかのマスを相手に商売をすることを前提にした組織体系・意思決定機構になっている。

で、可能性については、若干、補足したい。

日本の大手家電メーカーの製品でも、未だ会社幹部があまり深く関わってこない、新規ビジネス、新製品ならば、可能性はありそうだ。

初期のデジカメビジネスや初期のゲーム機ビジネス(SCE Playstation)、最近では、新しい家電文具(Pomela)などである。デジカメビジネスにいち早く飛びついたメーカーは、当時の8ミリムービービジネスの負け組であり、会社幹部からは、あまり何をしているのか、気にされていなかった。なので、結構、好きなことをしていたようだ。

もう一つのタイミングは、そのビジネスから撤退するかどうか、瀬戸際に立たされた時に出てくる起死回生の製品。リコーのデジカメであるGRシリーズは、そういう位置づけではないだろうか。とても素晴らしい製品だ。

大きな顧客層に大量に売れる製品を作るプロジェクトは、特定の顧客セグメントに訴える製品を作る必要性はあまりない。なので、無難な製品が出てくるのは当然。会社幹部も安定ビジネスを好み、一々、関わってくる。俺の手柄だ、口だすな、と主張したいかのように。

差別化や製品の明確なポジショニング、あるいは、全く新しい機能を消費者に訴える必要がある時、日本の大手家電メーカーからでも「これは!」という製品がでてきたりする。

大志のある有能な社員は、こういうプロジェクトに鼻を効かす必要がありそうだ。会社幹部の手が届かないうちに、好きなことをやってしまおう。ただし、こういうプロジェクトの数が減ってきているのが、一番の問題かも知れないが。